長年の念願だった馬リトリートへの参加、本当に実り多いものでした。

馬との関わり

正直、乗馬がしたいという気持ちはありませんでした。長年培ってきた由紀子さんへの信頼と、自分に足りない何かを求めて馬リトリートに飛び込んだというのが実際のところです。

子どもに対してリーダーシップが取れているつもりでしたが、上手く判断できてないこと結果、由紀子さんの言うとおり、馬との関わりは自分を映し出す鏡でした。馬たちの反応によって、 自分ではこうだと思い込んでいた自分像が、「あれ?私ってこうだったのか」と訂正されたり、 「ああ、やはり自分の特性はこうなのだな」とまざまざと突きつけられたり。

子どもに対してリーダーシップが取れているつもりでしたが、上手く判断できてないことによる不安から、子どもにお伺いを立てていたこと。 結果への責任回避とリーダーシップの放棄により、子どもを御せずに来た自分へのしっぺ返しが、今の子どもの姿なのだということ。 子どもを追い込むばかりで、子どもをよく観察せず、感じず、リリースのタイミングが悪いこと。自分にも子どもにもダメだしばかりして、その場を楽しめないこと。 また近視眼的に物事を捉えがちで、五感を働かせて全体を把握できていないこと、等々。 問題が浮き彫りになっただけでなく、馬を通して、実際どうすれば良いのかに結び付けるトレーニングになりました。

では今、この気付きを行動に出来ているかと言うと、正直できていないこと多々ありますが、でも、少なくても修正しようと努力できています。もちろん娘が成長したことも大きく影響していると思いますが、失敗はしつつも娘との関係は良くなったような気がします。

ヨガ・呼吸法・瞑想

パワーリーディング受講時から、瞑想は苦手でした。湧き出る思考を消せず、引きずられては諦めてしまい、せめて呼吸法だけでも・・・と、たまにトライする程度でした。 でも、瞑想がしたいという想いはずっと持っていました。今回のリトリートではっきり認識したその理由は、私の中に溜まったもやもやから介抱されたい、手放したい、自由になりたいのだ、ということ。

不思議だったのは、皆から心配されるほど寝不足でハードな日々だったのに、ほとんど発熱を意識しなかったこと。気合で押し込んでいたいのかもしれませんが。帰宅するとほどなく発熱し、リトリート前の体調に戻ってしまいました。でも改善すべく、自分が変わり、自分を大切にし、心の安寧と健康を取り戻したいと思っています。

牧場の周囲の森へ外乗した時、後ろにいる由紀子さんから、「明美さん、大丈夫。今はリラックスして楽しめば良いのよ。」と声をかけられたその瞬間、周囲の景色が目に飛び込んできて、心の中で何かが湧き上がり、何故か涙が溢れそうになりました。 忘れられない思い出です。

共同生活

五家族での共同生活もまた、馬リトリートに欠かせない重要な学びの場でした。 特に、お互い同じような想いをもって集まってきていることが分かっていたので、表面的な付き合いのママ友と違い、本音で話をすることができ、本当に良い場、良い学びを共有できたと感謝しています。

馬との関わりでも同じ学びがありましたが、実際に群れで生活することにより、常に自分の立ち位置を確認しながら、今すべきことは何か考え、全体を観察しながら自分の行動に集中し、状況の変化に応じて行動を変えていかなければ、共同生活もうまく回っていきません。グループで生活することは、馬からの学びが即座に試される、実践トレーニングの場でした。

子どもへの接し方、日常の家事、その他様々なことが五者五様、自分の中に取り入れたい学びが沢山ありました。また、普段の生活でふと疑問に思っても忘れてしまったり、人に聞くほどでもないと流してしまうような小さなことも、その場でパッと聞いては「なるほど」と思えたことも、他者と共存することの良い点だったと思います。

子ども

群れで生活する経験は、子どもにとっても宝になったと確信しています。息子は選択性かん黙症により、9ヶ月前まで家族と限られた人としか会話しませんでした。それが、初対面から緊張しながらも自己紹介し、1歳ほやほやから8歳から成る異年齢の子どもたちと、朝から晩まで一緒に遊んで、ケンカして、泣いて、仲直りして、同じ釜の飯を食べて、いろんなお母さんから叱られて・・・。こんな素晴らしい経験はこれまでここでしか出来ませんでした!そのことで、彼の中にどんな種が撒かれたのか、考えるだけでワクワクします。

息子は北海道から帰宅した翌朝、朝ごはんを食べながら急に大泣きしました。 「みんなと一緒に遊びたいよ~!」と。

このように項目ごとに書きましたが、どれが欠けてもこの馬リトリートの魅力は半減すると思います。単家族で馬リトリートが行われても、そこから得る学びと、自分の中に落とし込まれる度合いは、今回のリトリートと比べようもなく少なかったことでしょうし、子どもを連れて参加する意味も大きく損なわれます。

馬リトリートから戻り、そこで得た学びを日々の生活に落とし込んでいくことが、今の私の課題です。ついつい惰性で以前と同じ繰り返しをしてしまいがちですが、ただ、違うと意識し、改めようと行動することを続けていき、少しずつ良いスパイラルに入って行きたいと思っています。

最後に、 皆さんの頑張り、優しさ、パワーが、どれだけ私の糧になったことか。 本当に、心から、ありがとうござました!またお会いできることを願ってやみません。