子どもの「やりたい気持ち」を引き出す内発的動機は、報酬や罰といった外発的動機よりも大切。

なんていうことは研究結果を知らなくても、普通に考えたら分かることだと思います。

では内発的動機とはポジティブなものかネガティブなものか、どっちだったら良いのだろう?こうなりたいと思って動くのか、こうなりたくないと思って動くのか、どっちがいいのかしら?

人が動く時というのは考える前に動かされているから、ポジティブがいいのかネガティブがいいのかなんて考えても仕方がないのだけど・・

↓この一説の裏付け(体力ないと難解なのでお勧めはできません。脳に鞭打ちたい人向け)
Determined: A Science of Life Without Free Will

私は自転車で仔馬たちをひき馬しようと思って、転んだことで気づいたことがありました。なんでそんなアホなことをしたのだろう?と本気で考えたら、芋づる式に色々な考察が出てきて、ここのところそれらの考察の裏付けをとっていました。ヒマなのか趣味なのか。

「危ないと考える以前に好奇心が勝ってたのですね」というお知り合いからのメッセージに、こう答えました。これが本心でした。

「意外と人間が行動を起こす時って、(何々をしたいから)ではなく(何々をしたくないから)という動機だったりすると、今日つくづく思いました。私は一日に何往復も歩きたくないと思っていて、それをいかに楽にできるか考えてたのだと思いました。諦めずに自転車に結んだのは、一回失敗したけど、私も仔馬ちゃんたちも少しずつ慣らしてから、またやってみようと思ってました。それは単に歩きたくないからでした。」

そして

「『人類はネガティブだった』あなたはもうポジティブになろうとしなくていい、なんていう本があったら今の私はAmazonで買っちゃいます。」

と続けた後、早速Amazonで検索したら、この本が出てきました。『ネガティブな感情が成功を呼ぶ』日本語タイトルはこれですが、英語だとThe UPSIDE of Your DARK SIDE。

「成功を呼ぶ」というところにいやらしさを感じるので、自転車で転ばなかったら買わなかった本でした。でも読んでみると、ポジティブにならなくていいと人様に説明する時の知識武装に良い本でした。

自転車で転んだので、仔馬を自転車でひき馬することは失敗に終わりましたが、もし成功してたら?

人類の発明とか開発って意外とこんな風に、暗いのは嫌だから電球が発明されたとか、カソリックに迫害され続けるのは嫌だから、アメリカ大陸に新天地を求めたプロテスタントが海を渡ってアメリカに移住したとか、実は決してポジティブじゃなかった理由で、何かを成し遂げたことが多くあると思います。

私は毎日水風呂か水シャワーをしてますが、冷たい水が好きだからではなく、不健康になりたくないから水風呂に入るというのが本当のところ。アメリカ大陸とか大風呂敷広げた話でなくても、日々の小さな行動の動機を見張ってると、ネガティブな理由が多いと思うのは私だけかしら。

陰と陽は両方あった方がいい。陽ばっかり、ポジティブばっかりだったら、本当の自分を知らないか隠している?そうした自分の本心が、言葉の鎧で隠されていると、頭と心が乖離してしまうと思うのでした。